オーダー着物ギャラリー

訪問着「几帳、文箱四季草花」

これだけ多くの伝統工芸士の方々に手伝っていただき出来上がる着物は少ないでしょう。
生地も「伊と幸」の最上級の生地を購入していただきました。

訪問着「几帳、文箱四季草花」 ギャラリー

コメント

訪問着「几帳、文箱四季草花」

 

お客様からのご依頼

昨日オーダーメイド問診表も送信致しましたが、一応こちらからも送信致します。

希望を箇条書きにて記させて頂きます。

■着物:訪問着
■予算:仕立て上がりで
■納期:10~11月
■地色:明るい黄色
■柄 :誰が袖に組紐、四季草花(但し、誰が袖は確定ではありません。器物文様は確定しておりますが)
■年齢:30代前半

用途は、友人の結婚式、演奏会、来春の初釜等など華やかな場に着用予定です。
古典柄の器物文様という事で、琳派調の写実的な柄より千總の様な柄付きを希望します。

袖だけを意匠化した「誰が袖」が気になるのですが、訪問着の柄としては如何でしょうか?
当方華奢な方ではありませんので、華やかながらもスッキリと見えるシルエットを希望します。

尚、今月の25日所用で京都にいます。
実際にお会いしてメインの器物文様を決められるのならお伺いしたいのですが、如何でしょうか。
納期まで時間の余裕はあるのですが、当方4月頃から夏前までは繁忙期で打ち合わせ等難しくなると思いますので。
ご返答頂けましたら幸いです。
用件のみとなりますが、失礼致します。

 

返信内容

N様
メール有難うございます。
25日京都におられるのでしたらぜひお会いしてお話をお聞きしたいと思います。
下記の文面でおおよその模様はわかります。
「誰が袖」模様は訪問着にもよく使われています。
器物模様とは文箱、貝桶などを指すのでしょうか?
図案作成する前にお話をお聞きしたいと思います。
御来京される前に図案をお送りしたいと考えています。
25日はその図案を参考にしてお話をお聞きし後日修正した図案をお送りします。
お電話差し上げますのでご都合のいい日時をお知らせください。
宜しくお願いします。

 

納品時のメール内容

N様
この度はオーダー着物をご利用くださり有難うございます。
訪問着「几帳、文箱四季草花」出来上がりました。
生地購入―湯のし―図案―仮絵羽―下絵―糸目、糊伏せ―地染―蒸し、水元―友禅―蒸し、水元―湯のし―金彩―金駒刺繍―ガード加工―仕立て
各工程はHP京友禅公庄工房の「着物職人さんのご紹介」ページの方々にお世話になりました。
これだけ多くの伝統工芸士の方々に手伝っていただき出来上がる着物は少ないでしょう。
生地も「伊と幸」の最上級の生地を購入していただきました。
長く着ていただけるように可愛らしい色は使っていません。
落ちついた大人の女性に・・・と考えて作業を進めました。
ご注文の後、大丈夫かなと不安もあったのではないでしょうか。
着物についてよくご存知のN様にぜひご感想をお願いします。
私は上品で落ち着いた訪問着に仕上がったと考えています。
この訪問着を私のHP「京友禅 公庄工房」に掲載のお許しをお願いします。
有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。

 

納品後のお客様からのメール

公庄様

こんばんは。
ご連絡が遅くなりまして、申し訳ありません。
訪問着ですが、確かに受け取っております。

私の仕事が忙しく、まだ開封していないんです。
週末ゆっくりと拝見させて頂き、改めて感想等メールさせて下さいませ。
お昼にも電話して下さったのに出られなくてすみません…会議中で気付きませんでした。

お支払いですが、今週中には手続き出来ると思います。
また手続き完了致しましたら、ご連絡致しますね。

それでは、取り急ぎ御礼まで。

 

お客様とのやり取り

N様

オーダー訪問着「几帳、文箱四季草花」HPに掲載させていただきました。
お気に入っていただけたでしょうか?
またご感想のメールお願いします。

高松天満屋5階 美術画廊におきまして9月11日~9月17日まで
息子の公庄直樹がお友達の佐野君と二人展を開催します。
直樹は現在京都芸大卒業後、助手の仕事をしています。
昨年、京都宝ヶ池近くの喫茶店で開いた個展の一部写真添付します。
腹ばった犬、下駄箱、その陰の猫、見下ろしているカラス、が彼の作品です。
二人共四国には知り合いがほとんどいません。
お忙しいとは思いますが時間がありましたら見てやってください。
直樹も会場にいると思いますので声をかけてやってください。

有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。

 

お客様とのやり取り

公庄様

こんばんは、ご連絡が遅くなりまして申し訳ありません。
私事で日々バタバタと忙しく、やっとPCを開く時間が出来ました。

先日、改めて仕立て上がった訪問着を広げてみました。
重みのあるしっとりとした上質な生地、豪華な刺繍や友禅。
ここまでの礼装は、呉服屋や百貨店でも近年見かけなくなりました。
着るに相応しい場が少なくなる一方で量産品のプリント物が溢れる現状、こういった本物が廃れていくのは寂しいものです。
需要が少ないから小売単価も上がり、更に需要が減る悪循環。
消費者である私たちも危機感を覚えます。
何とか業界の皆様には頑張って頂きたいものです。

地色は華やかながらも紋様は色数を抑えて下さったお陰で、上品で落ち着いた感じに。
紋様も古典柄ですので、暫くは地色を変えずに楽しみたいと思います。
地色変更の際はまた宜しくお願いします。
次はお食事等にも着られる、付け下げも良いなと考えております。

その際は宜しくお願い致します。

そして、今日から息子さんが当地にいらっしゃるとの事。
週末にでもこっそりお伺いしてこようと思います(笑)
それでは。
● 工程

1、 生地購入
2、 湯のし
3、 図案
4、 仮絵羽
5、 下絵
6、 糸目、糊伏せ
7、 地染
8、 蒸し、水元
9、 友禅
10、 蒸し、水元
11、 湯のし
12、 金彩
13、 金駒刺繍
14、 ガード加工
15、 仕立て