◇お客様からのご依頼

[A-1.ご希望をお聞かせください。]
地色が変色してしまった。

[A-2.ご希望をなるべく詳細にお聞かせ下さい。]
母が５０代に着ていた訪問着です。
肩から袖にかけてヤケが目立つことと、柄の色使いが好みと違うので、直して着ることができれば嬉しいのですが。
地色は薄い藤色で裾は濃い藤色にぼかしてあります。
柄はシンプルで雪輪？（丸ではなく三日月の形）が何色かで散らしてあるだけです。

[B．今回のお着物のご購入入手時期、または作成時期]
昭和45年ごろ

[C-1.着られる方の年齢(選択してください)]
五十代

返信内容

Y様
先程はお電話で失礼しました。
付下げ訪問着届きました。写真添付します。
責任をもってお預かりします。
お電話でお話しました内容で進めさせていただきます。
濃い藍色、錆朱の雪輪露芝の色を金彩を加えて少し抑えます。
紫のぼかし部分に金彩で露芝を加えます。
地色の焼けた部分は地色補正をすることで直します。
金彩―地色直しー手洗い仕上げ
この工程を辿りましてお見積り金額４～５万円以内。
よろしくお願いします。

納品時のメール内容

Y様
この度は公庄工房をご利用下さり有難うございます。
お預かりしています付下げ訪問着「雪輪露芝」直し出来上がりました。
雪輪露芝に使ってありました金くくりは剥げ落ちたり、変色して黒っぽくなっていましたので全て取り除き新しくくくり直しました。
また露芝に金彩を加えるとともに裾部分に金彩の霞を足しました。
気になさっていた赤茶っぽい露芝はこの着物のポイントとなっていますのでこの色を消すわけにはいきません。
金彩を加えたことですべての露芝の色が生きてきたと思います。
赤茶っぽい色は、私たちは錆朱と言っていますが気にならなくなったのではないでしょうか。
地色全体にあったやけによる変色も出来ます限り直しました。
金はがし―金彩―地色補正―手洗い仕上げ―プレス仕上げ
この工程を辿りまして４万３千円（消費税を含みます）になりました。
この訪問着を私のHP京友禅　公庄工房に掲載のお許しをお願いします。
着物は少し手を加えますと蘇ってまた着ていただけるようになります。
多くの方に見ていただきますとご理解していただけると思います。
有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。

お客様からの返信内容

公庄工房　様

昨日雪輪の付下げが届きました。
とても素敵な仕上がりです。

母もしまいこんで忘れていた着物で、私が思い出して譲り受けたものの
肩から袖口まで色やけしていて、寂しい印象だったので残念に思っていました。
今回公庄工房様にお任せして金彩を施して頂いたことで五十代の私がこれから
着るのにぴったりの着物に生まれ変わりました。
特に裾に足して下さった金彩の霞が絶妙のバランスで素敵です。
色ヤケも殆ど目立たなくなりました。
洗い張り、仕立て替えが必要になるかと思っていましたが、寸法直しが不要なら
丸洗いで良いとのことで、費用も高額にならず、有り難くお礼申し上げます。

ホームページ掲載も喜んでお受けいたします。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

更新よろしくお願いします。

●　工程
1、金はがし
2、金彩
3、地色補正
4、手洗い仕上げ
5、プレス仕上げ